島崎藤村の原作を映画化した【映画】破戒が2022年7月8日に公開されます。
1948年に1回目、1962年に2回目、そして60年ぶりに今年3回目の【映画】破戒が公開されます。
監督は「発熱天使」や「みみをすます」など人気作品を手掛けてきた前田和男監督です。
60年前の【映画】破戒はキネマ旬報映画ランキングで4位に選ばれました。
今回の映画の内容もとても期待が持てますね。
そこで今回は「【映画】破戒のあらすじネタバレ!原作小説との違いはどこかにある?」と題して【映画】破戒の内容と原作小説の違いについてみていきましょう。
【映画】破戒のあらすじ
【映画】破戒は島崎藤村の不朽の名作です。
映画破戒の公開予告はこちらになります。
主演は「東京リベンジャーズ」などの映画に出演している若手俳優の間宮祥太郎さんです。
また相手役には元E-girlsのメンバーでもあり、子役の時から女優として活躍している石井杏奈さんです。
また他の出演者は矢本悠馬さんをはじめ、眞島秀和さん、竹中直人さんなど実力派の役者が揃っており、クオリティの高い作品となっております。
破戒のあらすじ
島崎藤村の不朽の作品、破戒のあらすじをみていきましょう。
本作の映画のストーリーです。
瀬川丑松(間宮祥太朗)は、自分が被差別部落出身ということを隠して、地元を離れ、ある小学校の教員として奉職する。彼は、その出自を隠し通すよう、亡くなった父からの強い戒めを受けていた。
彼は生徒に慕われる良い教師だったが、出自を隠していることに悩み、また、差別の現状を体験することで心を乱しつつも、下宿先の士族出身の女性・志保(石井杏奈)との恋に心を焦がしていた。
友人の同僚教師・銀之助(矢本悠馬)の支えはあったが、学校では丑松の出自についての疑念も抱かれ始め、丑松の立場は危ういものになっていく。苦しみのなか丑松は、被差別部落出身の思想家・猪子蓮太郎(眞島秀和)に傾倒していく。
猪子宛に手紙を書いたところ、思いがけず猪子と対面する機会を得るが、丑松は猪子にすら、自分の出自を告白することができなかった。そんな中、猪子の演説会が開かれる。
丑松は、「人間はみな等しく尊厳をもつものだ」という猪子の言葉に強い感動を覚えるが、猪子は演説後、政敵の放った暴漢に襲われる。
この事件がきっかけとなり、丑松はある決意を胸に、教え子たちが待つ最後の教壇へ立とうとする。引用元:映画『破戒』公式ホームページ
江戸時代から明治時代の後期にかけて以下のような身分が存在しました。
・農、工、商
・穢多、非人
士の身分が最も高貴で、穢多、非人が一番身分が低くなります。
当時は穢多、非人の人は差別がひどく、村を追い出されたり、資格なども没収されていました。
主人公の丑松は穢多という身分で、自分の身分を隠しながら生活していました。
同じ穢多の身分であった蓮太郎との出会いをきっかけに、自分の身分について見つめ直すのです。
【映画】破戒は身分に対する認識が移り変わっていく様子を描いた作品です。
ネタバレ注意!破戒の映画と原作小説との違いは?
【映画】破戒は島﨑藤村の小説破壊の内容をもとに制作されました。
小説の破戒は明治後期に出版され、島﨑藤村の最初の作品となっています。
Wikipedia上ではこのように紹介されています。
『破戒』(はかい)は、島崎藤村の長編小説。誰よりも早く自我に目覚めた者の悲しみという藤村自身の苦悩を主人公に仮託しつつ、社会的なテーマを追求した作品とされる。1905(明治38)年、小諸時代の最後に本作を起稿。翌年の1906年3月、緑陰叢書の第1編として自費出版。
藤村が小説に転向した最初の作品で、日本自然主義文学の先陣を切った。夏目漱石は、『破戒』を「明治の小説としては後世に伝ふべき名篇也」(森田草平宛て書簡)と評価した。
引用元:Wikipedia
夏目漱石からも絶賛されるほどの作品を、最初の小説で作り上げるのはとても凄いことですよね!
日本が差別について考えるようになったのは小説破戒が出版されたからと言っても過言ではありません。
そのくらい日本中から、当時注目されていた作品だったのです。
破戒の原作小説のあらすじ
それでは破戒の原作小説のあらすじをみていきましょう。
破戒の原作小説のあらすじは映画とほぼ同じストーリーとなっています。
明治後期、信州小諸城下の被差別部落に生まれた主人公・瀬川丑松は、その生い立ちと身分を隠して生きよ、と父より戒めを受けて育った。その戒めを頑なに守り成人し、小学校教員となった丑松であったが、同じく被差別部落に生まれた解放運動家、猪子蓮太郎を慕うようになる。丑松は、猪子にならば自らの出生を打ち明けたいと思い、口まで出掛かかることもあるが、その思いは揺れ、日々は過ぎる。やがて学校で丑松が被差別部落出身であるとの噂が流れ、更に猪子が壮絶な死を遂げる。
その衝撃の激しさによってか、同僚などの猜疑によってか、丑松は追い詰められ、遂に父の戒めを破りその素性を打ち明けてしまう。そして丑松はアメリカのテキサスでの事業を持ちかけられ、ひとまず東京へと旅立つ。
引用元:Wikipedia
破戒の原作小説も丑松が自分の身分を隠しながら葛藤した生活を描いています。
原作のあらすじをみても、身分差別による苦しみが感じられますね。
破戒の映画と原作小説の違いはラスト?
破戒の映画と原作小説は少しだけ違うストーリーとなっています。
注目してほしいのは最後のエピソードです!
原作では「テキサスでの事業を持ちかけられ、ひとまず東京へ旅立つ」となっています。
映画では「丑松はある決意を胸に教え子が待つ最後の教壇に立とうとする」となっています。
ある決意とはテキサスの話なのか?それとも自分の身分を打ち明けることなのか?どんなエンディングとなっているのかとても楽しみです!
ネタバレはまだ映画が公開されていないため、不明となっています。
どんなラストシーンが待っているのか映画館に足を運んでみてください。
思想家・猪子蓮太郎の存在
【映画】破戒の一番のキーポイントは思想家の猪子蓮太郎の存在です!
丑松は蓮太郎の存在を知る前は、自分の身分を隠して教員生活を送っていました。
知多、非人の出身であることを公に公表し、自分の身分を貫き通そうとする蓮太郎の存在が、同じ身分出身の丑松にも勇気と希望を与えます。
映画の中でも蓮太郎と会ったことによって、どのように丑松の気持ちが変化するのか注目です!
志保との恋愛
丑松は下宿時に志保と出会い、お互い恋に惹かれます。
しかし、志保は身分が士族のため、とても高貴な家庭です。
穢多出身の丑松と、士族出身の志保がどのような恋愛を育むのでしょうか。
また穢多であることを噂されて苦悩する丑松に、志保はどのような対応をするのかとても興味深いです。
まとめ
いがかでしたでしょうか。
今回は【映画】破戒のあらすじネタバレ!原作小説との違いはどこかにある?について解説させていただきました。
ではまとめていきます。
・1948年と1963年にすでに映画化されている。
・原作は島﨑藤村の不朽の名作、破戒の小説。
・原作と映画では最後のエピソードの内容が違うかも!?
・猪子蓮太郎の存在と志保との恋愛が映画の見どころ。
昨日、 #全国水平社創立100周年 記念で制作された映画 #破壊 を観ました。原作は島崎藤村。被差別部落出身であることを隠し続ける恐怖と苦しさを抱えた丑松を演じた、 #間宮祥太朗 さんの舞台挨拶もあり。劇場公開は7月から。多くの人に観てほしいです。 pic.twitter.com/TYIXebFg26
— 大椿ゆうこ🌺社民党・参院選全国比例区予定候補者 (@ohtsubakiyuko) March 4, 2022
また6月13日には【映画】破壊の舞台挨拶、先行上映会も行われます。
主演の間宮祥太朗さんがTwitterで宣伝していました!
映画「破戒」完成披露舞台挨拶、宜しくお願いします!! https://t.co/3hI67IhbPj
— 間宮 祥太朗 (@shotaro_mamiya) June 2, 2022
自分の身分に苦しみもがきながらも、本当の自分を打ち明けようとする丑松の思いとは?
気になる方は是非、映画館に足を運んでみてくださいね。