“エモい”が似合うと話題の新作映画『君が世界のはじまり』
2016年にすばる文学賞佳作の受賞歴を持つふくだももこさん、本作は彼女の原点2作を再構築した随一の傑作と評されています。
そんな話題の作品ですが、原点となった2作がどんな内容なのか気になりませんか?
今回は「君が世界のはじまりネタバレあらすじ感想!原作小説との違いは?」と題して、映画と原作を比較してみましょう!
君が世界のはじまりネタバレあらすじ感想!
本作はふくだももこさんと再びタッグを組んだ松本穂香さんや次世代ブレイクを期待されている若手俳優陣によって、思春期の高校生の危うさや素直になれないモヤモヤを描いた物語です。
映画『君が世界のはじまり』をよく知らない方のために映画の内容を紹介します!
作品をわかりやすく解説!
公式サイトが公開している予告映像とあらすじをチェックして、作品のイメージを膨らませましょう!
映画『君が世界のはじまり』あらすじ
希望と絶望を爆発させる夜が幕を開ける──。
大阪の端っこのとある町で、高校生による父親の殺人事件が起きる。
その数週間前、退屈に満ちたこの町では、高校生たちがまだ何者でもない自分を持て余していた。
授業をさぼって幼なじみの琴子と過ごすえん、彼氏をころころ変える琴子は講堂の片隅で泣いていた業平ナリヒラにひと目惚れし、琴子に憧れる岡田は気にもされず、母親に出て行かれた純は東京からの転校生・伊尾との刹那的な関係で痛みを忘れようとする。
皆が孤独に押しつぶされていたその夜に、事件は起きた──。
引用元:公式サイト
予告映像では帰り道でふざけあう男女、体育倉庫でタバコを吸う少女たち、気持ちとは正反対の行動をとっていしまう少女などが公開されました。
漠然とした将来やどうにもならないこととうまく付き合えず、モヤモヤした気持ちを抱えることは大人になってもありますよね。
各々が抱える一方通行の想いが爆発する本作は、観た人の思春期の思い出を引っ張り出される作品でしょう!
劇場版のネタバレ感想
公式では明かされていない部分について紹介していきます!
※以下はネタバレを含むのでご注意ください。
【高校生が父親を殺害した事件】
作品冒頭には、高校生が父親を殺害した事件がおこります。
メインキャストの6人それぞれには犯行に及ぶ動機が揃っているので、この中に犯人がいると観る人は思うでしょう。
しかし、犯人は違う同級生でした。
この事実に対して6人は自分がその犯人になっていた可能性を感じ、知らないうちに誰かに救われ、支えられていることに気づきます。
思春期の頃に誰かに救われて、支えられていたことを大人になってから気づきますよね。
それは誰かであり、音楽であり、映画や本かもしれない。
本作を観て気づく方もいるのではないでしょうか。
【何もないのか、何もかもあるかは自分次第】
予告編に登場したショッピングモールはすでに「閉店セール」と張り紙があり、警備員は閉店に関しては「終わるかもしれないし、続くかもしれない」とはっきり言わない。
田舎町には何もないように思えて、必要なものはある。
何もないかもしれないし、あるかもしれない。
どうとらえるかは自分次第ということを少年少女は知ります。
田舎出身の方は共感できるポイントではないでしょうか。
人間関係も、人生も、世界も、とらえ方次第で見え方が変わるというメッセージを本作から受け取りました。
思春期の高校生を題材にしていますが、どの年代の方にも観てほしい作品です!
君が世界のはじまりの映画と原作小説との違いは?
本作はふくだももこさんの『えん』と『ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさよなら』を脚本家の向井康介さんが再構築した作品です。
まずは原作となった2作を紹介します!
『えん』
主人公のえんと琴子、業平が登場するのがこちらの短編小説です。
3人のキャラクター設定のベースと不器用な恋愛模様はこの短編小説から持ってきたようです。
『ブルハーツを聴いた夜、君とキスしてさよなら』
関西の田舎が舞台でフードコートが登場します。
純と伊尾のキャラクター設定やブルーハーツでの繋がりはこちらから持ってきています。
ここまで原作となった2作について紹介しましたが、それぞれの短編小説をうまく融合したのが映画『君が世界のはじまり』でしょう。
原作2本を1つに再構築したことで、原作にはない2作の世界観の交わりを楽しめます!
まとめ
ここまで「君が世界のはじまりネタバレあらすじ感想!原作小説との違いは?」と題して紹介しました。
- 作中の殺人事件の犯人は同じ同級生
- メインキャストの6人は自分を支えてくれているものに気づく
- すべては捉え方次第で見え方が変わる
- 原作2本を融合したことで2作の世界観の交わりを楽しめる
本作の注目ポイントは、思春期の高校生をテーマにしているけど、大人になった”いま”にも突き刺さるメッセージがあります。
現役高校生から大人まで、いろんな人に観てほしい作品です!
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