堤真一さんは「クライマーズ・ハイ」や「プリンセス トヨトミ」など、数々の話題映画で主役を務めています。
さらに、堤さんは脇に回ってもハンパない存在感を発揮する俳優であり、出演作品で主演を超えたと評価されるのも少なくありません。
普通のお父さんから、犯罪者に戦国武将、果ては幽霊まで実に多くのキャラを演じ分け、作品にインパクトを与えてくれます。
そこで今回は「堤真一の演技が主演を超えたと話題になった作品!【2000~2020年】」と題して、堤さんの演技が強烈に印象に残った作品をランキングでお伝えします。
なお、ランキングは有名レビューサイトで、堤さんの演技に対するレビューを参考に独自にランク付けしたもので、作品全体の評価や興行収入などは考慮していません。
堤真一の演技が主演を超えたと話題になった作品10位~4位
まずは堤真一さんの演技が主演を超えたと話題になった7作品をランキングで紹介します。
それではご覧ください!
10位:舞妓Haaaan!!!(2007年)
(C) 2007「舞妓Haaaan!!!」製作委員会
引用元:映画.com
「舞妓Haaaan!!!」は宮藤官九郎さんが舞妓の世界を書き下ろした脚本で、主人公のサラリーマン(阿部サダヲさん)が舞妓と野球拳をする夢を追い続けるコメディです。
堤真一さんは主人公が舞妓さんとの野球拳まであと一歩というところで、お座敷に乱入してくるプロ野球選手役です。
ただし、プロ野球選手という設定は始まりに過ぎず、そこから役者や格闘家、ラーメン屋と次々に転身していき、挙句の果てには政治家を目指すという波乱万丈ぶりを好演しています。
兵庫県出身である堤さんの関西人魂に火が付いたのかのように、主人公の阿部さんに負けないハイテンションで、次々と転身していくハチャメチャぶりが楽しいですよ。
9位:DESTINY 鎌倉ものがたり(2017年)
(C)2017「DESTINY 鎌倉ものがたり」製作委員会
引用元:映画.com
「DESTINY 鎌倉ものがたり」は、幽霊や魔物、妖怪が人間と仲良く暮らしている鎌倉が舞台です。
そんな鎌倉で暮らす、ミステリー作家(堺雅人さん)と妻(高畑充希さん)のにぎやかな日常と、微笑ましい夫婦愛を描いたファンタジーラブストリーです。
堤真一さんは主人公が連載している雑誌の担当者で、寿命が短く妻と娘を残して亡くなってしまう役です。
最初は幽霊化して家族を見守ることを希望するのですが、それが叶わずカエルとは虫類を合わせた魔物として復活し、陰ながら家族を見守っていきます。
主人公との漫才やコントかのようなやり取りや、家族を見守る感動的なシーンでも姿がこっけい過ぎて笑いを誘ってしまうなど、コメディ部分のキーになる人物(魔物?)です。
堤さんは魔物になってからは声の出演がメインになりますが、魔物、夫、父親のキャラクターを声だけで演じ分けられているのが、さすがと思わせてくれます。
8位:地獄でなぜ悪い(2013年)
(C)2012「地獄でなぜ悪い」製作委員会
引用元:映画.com
「武藤組」というヤクザの組長(國村隼さん)が獄中の妻(友近さん)の夢である、娘(二階堂ふみさん)を主演にした映画を撮ることを決意します。
映画作りに命を燃やす青年(長谷川博己さん)と無理やり巻き込まれた男(星野源さん)を監督に、手下の組員をキャストにして映画を作っていきます。
そこで敵対する「池上組」との抗争もからみ、思いもよらない地獄絵図へと進んでいく、アクション活劇です。
堤真一さんは二階堂ふみさん演じる主人公の娘に恋心を抱いている、池上組の組長を演じています。
映画作りとヤクザの本物の抗争が交わり合うというファンタジー感をグッと引き締める、堤さんのドスの利いた声や立ち回りのカッコよさが好評です。
個人的には堤さんが敵対する組の娘さんに惚れてしまっている弱みを上手く表現し、オジサンの悲哀を感じさせる、どことなく可愛いところが好きですね。
7位:本能寺ホテル(2017年)
(C)2017 フジテレビジョン 東宝 ホリプロ
引用元:映画.com
「本能寺ホテル」は綾瀬はるかさん演じるOLが、ある用事で訪れた京都で偶然たどり着いた裏路地のホテルから、1582年6月2日「本能寺の変」が起こる前日にタイムスリップするという、歴史ファンタジーです。
そこで堤真一さん演じる織田信長や、濱田岳さん演じる森蘭丸と出会い交流を進めていく上で、ヒロインが織田信長の命を守るために奔走するというストーリーです。
そして、この映画では勤めていた会社が倒産してしまったヒロインが、織田信長とのやり取りの中で自分のやりたいことを見つけていくという、人間の成長も描かれています。
それだけに、堤さんの重厚かつ優しさにあふれる織田信長は、実在した信長とは違うキャラかもしれませんが、このストリー上では素晴らしいはまり役でしたね。
実際にレビューでも堤さんの演技が心に残ったという評が多く、まさに堤さんの演技が主演を超えたと話題になった映画です。
6位:一度死んでみた(2020年)
(C)2020 松竹 フジテレビジョン
引用元:映画.com
広瀬すずさん演じる主人公の女子大生は、日ごろから薬の開発しか頭にない父親(堤真一さん)に対し、いつも「死んでくれ!」と毒づいています。
「一度死んでみた」は、そんな父親が本当に死んでしまったことから巻き起こる、ドタバタ劇を描いたコメディです。
堤さんは製薬会社の社長役で、乗っ取り計画で社内に潜伏するスパイをあぶりだすために「一度死んで2日後に生き返る薬」を飲み、一旦死んで幽霊となります。
幽霊となった社長が娘や秘書(吉沢亮さん)と共に乗っ取り計画を阻止しながら、無事に生き返るためのミッションにも挑みます。
堤さんは結末に繋がっていく数々の伏線となるとても重要な場面を、終始コミカルに淡々と演じているのが印象的です。
しかし、実はそこに娘に対する深い愛情や、亡くなった妻との約束を守り抜く姿が垣間見えるという難しい感情表現もしており、その演技力が称賛されていますね。
5位:ALWAYS 三丁目の夕日(2005年)
引用元:映画.com
「ALWAYS 三丁目の夕日」は西岸良平さんのコミック「三丁目の夕日」を基に、VFXを駆使する「山崎貴」監督と人気脚本家「古沢良太」さんが合同で脚色を加えた、昭和ヒューマンドラマの1作目です。
堤真一さんは主人公の三流小説家(吉岡秀隆さん)が営む駄菓子屋の向いで、自動車修理工場「鈴木オート」を経営している、怒らせると怖いが根はやさしい昭和のお父さん役です。
優しい妻とやんちゃな一人息子と3人で楽しく暮らす日々でしたが、そこに堀北真希さん演じる集団就職で東京にやってきた娘が鈴木オートに就職することから、ストーリーが展開していきます。
堤さん演じる鈴木オートの社長は、1人ぼっちで就職した娘を温かく見守りつつ、主人公である小説家の人生や恋愛にまで、おせっかいなほど首を突っ込んでいきます。
しかし、決して人を傷つけない「近所の頼れるオヤジ」という雰囲気で、出しゃばっているところはみじんも無いのですが、見終わった後にやけに心に残るキャラなんです。
4位:SP 革命篇(2011年)
(C)2011「SP」プロジェクトチーム
引用元:映画.com
岡田准一さん主演の人気テレビドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」の完結編となる、劇場版第2弾です。
堤真一さんは警備課第四係の係長「尾形総一郎」役、ドラマでは頼れるチームの長だったのですが…、徐々に大義のために行動がエスカレートしていきます。
そして、この革命篇でついに尾形は命を懸けて、ある計画を実行に移すことになります。
その予兆はドラマの最終回から映画化第1段の「野望篇」にあるのですが、堤さんはそこまで強く悪役、敵役感を出していません。
それだけにこの革命篇の尾形の姿には、戸惑いを感じるかもしれません。
しかし、ドラマから描かれてきた尾形と主人公の絆や、警備課第四係チームの一体感がバックボーンにあるため、敵役となり仲間と対峙することになる堤さんの演技に心を揺さぶられます。
堤真一の演技が主演を超えたと話題になった作品3位~1位
いよいよベスト3ですが、ここからはさらに堤真一さんの印象が強く残る映画ばかりになります。
それではご覧下さい!
3位:土竜の唄 潜入捜査官 REIJI(2014年)
(C)2014「土竜の唄」製作委員会 (C)高橋のぼる・小学館
引用元:映画.com
「土竜の唄 潜入捜査官 REIJI」は高橋のぼるさんの人気コミック「土竜の唄」を、宮藤官九郎さんの脚本、三池崇史監督がメガホンを取り、生田斗真さん主演で実写化したものです。
生田さん演じるモグラ(潜入捜査官)の菊川玲二はあるヤクザ組織の組長を逮捕するために組に潜り込み、堤真一さん演じる若頭「日浦匡也」の兄弟分となります。
モグラであるがゆえに仲間(警察)を裏切りつつ、ヤクザにも染まり切らない中で、組内の権力闘争や敵対する組との抗争に巻き込まれていく、バイオレンスコメディです。
堤さん演じる日浦は「クレイジー・パピヨン」という愛称で、漫画ではのちに外伝が描かれることになるほどの人気キャラです。
日浦はクレイジーという愛称通りぶっ飛んだ性格ですが、実は正義感のかたまりのような人物です。
漫画らしい非現実的なキャラを堤さんが忠実に再現していると話題になり、作品全体も原作の再現度が高いと言われているのですが、特に日浦を演じた堤さんの評価が高いんです。
堤さんは映画やドラマでヤクザを多く演じられていますが、個人的にはその中で一番好きなキャラクターですね。
2位:砕け散るところを見せてあげる(2021年)
(C)2020 映画「砕け散るところを見せてあげる」製作委員会
引用元:映画.com
「砕け散るところを見せてあげる」は、竹宮ゆゆこさんの同名小説を堤真一さんとプライベートでも親交のあるSABU監督で実写化した作品です。
中川大志さん演じる主人公は、石井杏奈さん演じるクラスメイトからいじめを受けている後輩の女子校生を放っておけず、何かにつけて彼女を助けます。
2人の距離は徐々に縮まっていき、穏やかな関係性が築かれていくのですが、「ある人物」の登場をきっかけにこの幸せは崩壊しぬかるんだ展開になっていきます。
そのある人物こそが、堤さん演じる女子校生の父親なのです!
一見すると優しそうな普通の父親に見えるのですが、不穏な空気を漂わせ、主人公の母親とのシーンではヒリヒリする緊張感で見るものをざわつかせるほど、ミステリアスなキャラです。
ストーリー展開のカギを握る人物ですが、堤さんと友人であるSABU監督がこの人にこの役をやって欲しいと当て込んだとのことです。
堤さんも「普通」に演じたと語っており、狂気じみてしまいがちになるところをあえて抑えた演技で逆に一層恐怖感をあおり、ストーリーに深みを与えているんですね。
1位:容疑者Xの献身(2008年)
(C)2008 フジテレビジョン/アミューズ/S・D・P/FNS27社
引用元:映画.com
直木賞を受賞した東野圭吾さんのミステリー小説「探偵ガリレオ」シリーズの第3作「容疑者Xの献身」をテレビドラマ「ガリレオ」のキャスト、スタッフで映画化した作品です。
柴咲コウさん演じる内海刑事がいつものように福山雅治さん演じる天才物理学者湯川に、事件解決の助けを求めるところから始まります。
そして、捜査の中で堤真一さん演じる湯川の大学時代の友人で、天才物理学者の石神が容疑者として浮かびます。
謎解きに主眼が置かれたドラマとは違い、本作は石神が罪を犯した経緯や、一人の女性を命がけで守り抜こうとする姿。
そして、湯川が事件の動機が分かっていく中で正義感と友情のはざまに苦悩する姿など、人間を深く描いているんです。
そのため、この映画は俳優の演技力が何より重要なのですが、レビューではとにかく堤さんの演技を絶賛する声が多いです。
原作では不格好な容貌の石神をイケメンの堤さんが演じることに違和感を覚えていたファンも、見終わった後に「堤さんで良かった!」と言わせるほどでした。
個人的には女性に惚れた弱みを繊細に表現している堤さんの姿に胸を打たれ、タイトルにもある「献身」という言葉が徐々に心に染み入ってくる感覚に、知らぬうちに涙していました。
まとめ
今回は「堤真一の演技が主演を超えたと話題になった作品!【2000~2020年】」と題して、お伝えしました。
話をまとめます。
- ランキング3位は原作の人気キャラを忠実に再現してみせた「土竜の唄 潜入捜査官 REIJI」
- ランキング2位はミステリアスなキャラをあえて「普通」に演じた「砕け散るところを見せてあげる」
- ランキング1位は「この役が堤真一でよかった!」とまで言わしめた「容疑者Xの献身」
個人的には堤さんのダンディさ、コミカルさ、男の悲哀、かわいらしさなどが全てが詰まっている、「地獄でなぜ悪い」の池上組長がイチオシです。
皆さんも様々なキャラで作品にスパイスを利かせる、堤真一さんの演技を思う存分楽しんでください!
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